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本要約系のチャンネルは見ない方が良いと思う理由

数年前から本要約系のチャンネル(※例えばインスタやYouTubeやブログなど)が増えています。学ぶ機会が増えることは良いことです。

何を隠そう、僕が本を読むきっかけとなったのは『中田敦彦のYouTube大学』というYouTubeチャンネルのおかげです。

しかし、僕は現在ほとんど本要約系のチャンネルは見ていません。むしろ見ないほうが良いと思っています。

今回は、なぜ僕がそう思うのかを解説していきます。

本要約系のチャンネルは面白い

最初から矛盾したことを言っていますが、本要約系のチャンネルは面白いです。自分の知らない知識をコンパクトにまとめられているのは助かります。

特に自分の読まない分野の要約は新しい刺激を与えてくれるので良いです。

それに、今では様々な人が様々な分野の本要約を発信しています。なので探せば様々な分野の知識を手に入れることができます。

しかし、発信者や内容が様々でもアルゴリズムは1つです。

プラットフォームでは人気なコンテンツだけを見せられる

発信者は多様なプラットフォームを利用します。例えば、インスタやYouTube、Xなどです。それぞれのプラットフォームにはブラックボックスに入ったアルゴリズムがあります。

このアルゴリズムによって、僕らが閲覧するコンテンツは決まっています。多くの場合は、人気なコンテンツほど上位表示され、僕らが見ることになります。

それゆえに、僕らが見る本要約には偏りが出来てしまいます。

本は概ね中立的だが、発信者には偏りがある

本は主観よりも客観性を重視したものが多いです。ゆえに、概ね中立的な立場のものが多いです。しかし、発信者には偏りがあります。

どうしても、発信者には趣味嗜好があります。なので、要約する本の内容にも偏りができてしまいます。

発信者によっては中立性を保つために、反対意見が書かれている本を要約したりしますが、完全に中立的に要約することは不可能です。

論文は二次情報。本は三次情報。本要約は四次情報。本要約を見た人は五次情報。

情報には次元があります。実験や研究などの何も解釈されていないデータが一次情報です。それが研究者によって解釈されたものが論文であり、二次情報にあたります。

本は論文などの二次情報やデータを用いて書かれる場合が多いです。これは三次情報です。この本をさらに解釈されたものが本要約であり、四次情報にあたります。

僕たちは、3度以上解釈された本要約を見ます。そして僕たちが実際に使うことができるのは五次情報です。

伝言ゲームを子どもの頃にしたことがある人は多いでしょう。情報は伝言していくほど元の情報とは異なったものになっていくことはご存知の通りです。

本要約系のチャンネルは学ぶツールではなく発想のツール

僕が言いたいのは、本要約系のチャンネルは学ぶツールではなく、発想のツールだよということです。

確かに、本要約系のチャンネルは僕らに新しい学びの機会を与えてくれます。それはとても良いことです。しかし、前述した通り発信者には偏りがあります。

さらに、プラットフォームにも偏りがあります。事実ではない偏った情報を鵜呑みにしてしまうことを『偏見』と言います。

本要約系のチャンネルはこの『偏見』を生み出してしまう可能性があります。

偏りはあって良い。しかしそれは本当に自分なのか 

偏りは言い換えると『個性』です。なので、僕は偏ること自体は悪いことではなく、むしろ良いことだと思っています。

しかし、その偏りは本当に自分なのでしょうか。本要約は四次情報です。何度も解釈されています。

それを自分で解釈しても、他人の考えが反映されすぎているのではありませんか。この他人の考えを出来るだけ無くすためには、質の高い一次情報や二次情報を知ることが大切です。

自分の『個性』を育むためには本を自分で読む

僕たちは、いつの間にか他人の意見を自分の意見のようにしてしまっていることがあります。もちろん僕もそうです。

なので、自分で考えることをやめてはいけません。そのためには質の高い、他人の解釈が少ない一次情報や二次情報から情報を得ることが大切です。

つまり、僕は本を自分で読むことをオススメします。出来ることなら論文です。しかし、僕を含めてすべての人ができるわけではありません。

なので、親しみがある本を読むのが最適ではないかと思っています。

どの情報にも対応できる力は批判的思考

しかし、本要約系のチャンネルは面白いものも多いです。なので、本要約系のチャンネルからも情報を得たいという人にオススメな力があります。

それが『批判的思考能力』です。物事をただ鵜呑みにするのではなく、論理的に正しいのか。客観性があるのか。別の見方はないのか。

このように、批判的に物事を見る力を身につけることがオススメです。

僕はむしろ、批判的すぎてひねくれ者のようです。しかし、この能力があればどんな情報にも対応することが出来ます。

本要約系のチャンネルは情報源ではなくエンタメで見る

まとめると、本要約系のチャンネルを情報源として見るのはオススメしません。つまり、本要約系のチャンネルで言っていたから~というのは無しにしましょうということです。

あくまでも、それらはエンタメです。面白おかしく書かれてあるから見る程度にしましょう。

僕も、学ぶきっかけを中田敦彦さんから得たので、出身は本要約系のようなものです。

正しい情報とエンタメの情報とは適度な距離感で付き合い、自分の『個性』を作っていきましょう。

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