戦後の日本の働き方:一つの会社でずっと働く「終身雇用」

戦後の日本では、「終身雇用」という、一度会社に入ったら定年まで働き続けるのが普通でした。さらに、「年功序列」という制度があって、長く働くほど給料が上がる仕組みも一般的でした。この2つの制度は、会社と社員の信頼関係を築き、安定した働き方を支える役割を果たしていました。
例えば、少しずつ経験を積み重ねていけば、給料も安定して増えていき、生活も安定するという安心感がありました。しかし、これは一方で「転職をしない」という前提が強く求められる働き方でもありました。
働き方の変化と若い世代の新しいキャリア観

時代が進むにつれて、日本の経済状況が変わり、グローバル化も進みました。その結果、「終身雇用」や「年功序列」の制度は見直されるようになりました。特に若い世代では、自分のやりたい仕事を追い求める人が増え、会社に長くいることよりも、「自分らしく働く」ことを大切にする考え方が広まっています。
実際に、2023年のリクルートの調査では、新卒社員の約17.5%が入社後3年以内に自分の意思で退職しているという結果が出ています。これは、若い世代が自分の適性や将来について早い段階で考え直すことが増えている証拠といえます。また、転職が「失敗」や「後ろ向きな行動」と考えられることも少なくなってきました。
自分の経験:新卒2ヶ月で会社を辞めた理由

私自身、新卒で会社に入ったものの、たった2ヶ月で退職を決めた経験があります。理由は、会社での業務が自分には合わず、これ以上続けるのが辛く感じたからです。このように短期間で辞めることには不安や葛藤も伴います。
「本当にこの選択で良いのだろうか?」と悩む日々もありました。しかし、改めて自分が何をやりたいのかを考えた結果、別の道を選ぶ決断をしました。もちろん、短期間で辞めることにリスクもあるため、慎重に考え抜くことが大切です。
簡単に辞めないで考えるべきことと続けるメリット

一方で、特別な理由がない限り、もう少し続けてみるという選択肢も重要です。現在、日本では多くの企業が若い人材を求めている時代ですが、それでも会社員としての立場を考えると、「雇われている」という責任を忘れてはいけません。
長く働くことで得られる経験や人間関係、スキルは、将来において必ず役に立ちます。また、短期間での退職が続くと、次の就職活動で不利になる可能性もあるため、自分の将来のキャリアをよく考えたうえで判断することが重要です。
最終的には、自分の価値観や目標に合った決断をすることが大事です。他人の意見を参考にしながらも、自分が納得できる選択をすることが、後悔のないキャリアを築く第一歩となるでしょう。